【4月29日 AFP】バドミントンのアジア選手権(Badminton Asia Championships 2019)は28日、中国・武漢(Wuhan)で各種目の決勝が行われ、桃田賢斗(Kento Momota)と山口茜(Akane Yamaguchi)が男女シングルスで優勝を果たした。桃田は大会2連覇、山口は日本の女子選手として初めてアジア選手権シングルスの頂点に立った。

 昨年の世界選手権(2018 TOTAL BWF World Championships)決勝と同じ顔合わせで、世界ランキング1位と2位の激突となった男子シングルスは、第1シードの桃田が第2シードの石宇奇(Yuqi Shi、シー・ユーチ、中国)に第1ゲームを先取されたが、12-21、21-18、21-8の逆転勝利を収めた。

 35歳の林丹(Dan Lin、リン・ダン、中国)がキャリアの晩年に差しかかり、そのライバルであるリー・チョンウェイ(Chong Wei Lee、マレーシア)も鼻のがんを治療してから離脱が長引く中で、24歳の桃田は23歳の石宇奇と頂点を争ったことに、世代交代の波を感じている。

 2020年東京五輪でも金メダルが期待される桃田は「新世代の選手たちが台頭してきているし、その中に加われていることがうれしい」「武漢で連覇という使命を果たすことができた」とコメントした。

 女子シングルスでは、2大会前に準優勝している第3シードの山口が21-19、21-9で何冰嬌(Bingjiao He、ヘ・ビンジャオ、中国)に完勝。どちらのゲームも優勢に試合を進めて第5シードの相手を退けた。

 山口は「日本から初めて女子シングルスのアジアチャンピオンになったことは、自分にとってそこまで重要ではない」と話し、銀メダルの何冰嬌の他にも、陳雨菲(Yufei Chen、チェン・ユーフェイ)と蔡炎炎(Cai Yanyan、カイ・ヤンヤン)の中国勢が銅メダルを獲得したことを指しながら「それよりも、こうやって中国の選手3人に囲まれている中で、表彰台の一番上に立てたことが誇らしい」と話した。

 また男子ダブルスでは、第5シードの遠藤大由(Hiroyuki Endo)/渡辺勇大(Yuta Watanabe)組が栄冠に輝いた一方、女子ダブルスでは第3シードの松本麻佑(Mayu Matsumoto)/永原和可那(Wakana Nagahara)組が決勝で敗れた。

 桃田ら各選手はここから12か月間、来年夏に行われる東京五輪の出場枠もかかった戦いに臨む。(c)AFP