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【4月17日 Xinhua News】中国の民間ロケット開発製造企業、翎客航天(リンクスペース)はこのほど、山東省竜口市にある発射試験場でキロメートル級再使用型ロケットの試験を行い、係留されていない状態での低空飛行と着地に初めて成功した。会社設立からわずか5年での快挙だった。

 同社の共同創業者、楚竜飛(Chu Longfei)氏は、現在トン級以上の規模の再使用型ロケット技術を持つ企業は、まだ世界でもスペースXやブルーオリジンなど大企業数社だけで、自社の今回の試験成功は大きな成果であると語った。

 ロケット製造に代表される中国の民間航空宇宙分野はここ数年、資本市場の花形であり続けている。民間のロケット製造企業数は急増し、一部企業は画期的な技術革新を遂げている。統計によると、中国国内にはすでに60を超える民間ロケット打ち上げ企業があり、2018年には多くの民間ロケット会社が試験打ち上げを行った。

 2015年設立の民間ロケット開発製造企業、藍箭航天(ランドスペース)が浙江省湖州市に構えるスマート製造基地は、1期工事が終わり引き渡され、使用段階に入っている。1期工事で建設された部分は約70ムー(約4.7ヘクタール)で、中国初の民間のロケットとロケット用エンジン製造基地となる。現在稼働している中核機能エリアには、エンジン性能試験区、製造検査区、エンジン組み立て区などが含まれる。中でもエンジン組み立て区は「インダストリー4.0」規格を採用した柔軟性の高いエンジンと運搬ロケットの生産ラインになる。

 同社の計画によると、2019年上半期には「天鵲」エンジンの全システムの試運転を行い、2020年には液体酸素とメタンを推進剤とする運搬ロケット朱雀2号の組み立てが完成する予定。2022年には湖州の製造基地がエンジン200台と中型運搬ロケット15基の年間生産能力を備える見込みとなっている。(c)Xinhua News/AFPBB News