【3月30日 AFP】アルジェリアで29日、首都アルジェをはじめ国内各地でアブデルアジズ・ブーテフリカ(Abdelaziz Bouteflika)大統領(82)の退陣を求める大規模な抗議デモが行われた。金曜日の大規模デモは6週連続。大統領の側近らも、大統領と距離を置く動きを見せているが、デモ参加者は側近らの退任も要求している。

 デモの参加者数は公式には発表されていないが、治安当局によれば、アルジェでは数十万人が参加し、国内48州のうち少なくとも44州でデモ行進が行われた。

 ブーテフリカ大統領の側近らも相次いで大統領への支持を取り下げ、大統領に対し、退任して政府主導の指導者交代を実現させるよう求めている。しかし、デモ参加者らは、側近らのこうした動きは自分たちが権力にしがみつくための最終手段だとして拒否し、彼らも退任すべきと主張している。

 アルジェで行われたデモの参加者の多くは若年層だが、1990年代のアルジェリアの内戦に参加した陸軍退役軍人らも加わり、一連のデモの中心地となっている中央郵便局そばの広場には大勢が集まった。

 ブーテフリカ大統領は2013年に脳梗塞で倒れて以来、車いすを使用し、ごくまれにしか公の場に姿を現していない。同氏は今月11日に次期大統領選への出馬取りやめを発表したが、4月18日に予定されていた同選挙の投票を延期するとして、権力の座にとどまっている。(c)AFP