【3月29日 AFP】国連(UN)の世界気象機関(WMO)は28日、世界の気候に関する年次報告書を発表し、2018年の海水温が観測史上最高を記録したことを明らかにした。地球温暖化が海洋生物に与える脅威をめぐり、新たな懸念を引き起こす内容となっている。

 WMOは先に公表した同報告書の暫定版で、直近4年間の地球の表面温度が史上最高を記録したと発表していた。今回の最終報告書ではこの記録が再確認されたとともに、表面温度以外の気候指標でも憂慮すべき傾向がみられることが浮き彫りとなった。

 WMOによると、2018年の水深700メートルまでの海水温は、観測データが残っている1955年以降で最高を記録。水深2000メートルまでの海水温も昨年は史上最高を記録したが、この水深のデータが残っているのは2005年以降のみとなっている。両水深の最高温度記録は2017年に更新されていた。

 国連のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は報告書について、各国政府や自治体、企業に行動を促す「新たな強い警鐘」となると述べた。(c)AFP