【3月26日 AFP】インドネシアの遊園地で、胸をあらわにしたマーメイド像2体が、「家族観」にのっとった措置として、チューブトップで胸を覆い隠される出来事があった。

 2体の半裸像は首都ジャカルタにあるアンチョール・ドリームランド(Ancol Dreamland)に長年設置されていたが、「東洋の価値観」の尊重を目的とした近年の政策を受け、胸元を覆う措置が取られた。

 この遊園地の関係筋によると、当初は金色の布で覆われていただけだったが、来園客が布を引きはがす事例が続いたため、像をより目立たない場所へ移動させたという。

 園の広報担当者は、今回の処置について外部からの影響はないと断言し、「どの団体からの圧力もない」と強調。「当園は家族向けの遊園地および行楽地になるための取り組みを続けている」と述べた。

 世界最大のイスラム教徒人口を抱えるインドネシアでは、比較的保守的な価値観が社会に広がっている。(c)AFP