【3月26日 AFP】国際エネルギー機関(IEA)は26日、2018年の世界のエネルギー需要は2.3%増加して再生可能エネルギーの増加率をしのいだと指摘し、二酸化炭素(CO2)排出量が過去最高を記録したと述べた。

 IEAの報告書「Global Energy & CO2 Status Report」によると、燃料需要の増加分のうち化石燃料が占めた割合は2年連続で70%近くとなり、総エネルギー需要の増加分の45%近くを天然ガスが占めた。

 一方、太陽光発電と風力発電は2桁の成長率を記録。太陽光発電は31%増加したが、電力需要増加のスピードには追いついていない。電力への需要がさらに高まる中、CO2排出量が最も多い石炭の使用も増加している状況だ。

 IEAのファティ・ビロル(Fatih Birol)事務局長は、「2018年は、過去10年間で世界のエネルギー需要が最も急激に高まり、驚くべき増加率を記録した年だった」と述べ、「再生可能エネルギーが大幅に伸びたにもかかわらず、世界のCO2排出量も増え続けたため、すべての分野で早急に対策を取る必要があることが改めて浮き彫りになった」と付け加えた。

 エネルギーの需要増に伴い、2018年に世界で排出されたCO2は、CO2による環境汚染が過去最悪のレベルに達した前年2017年よりさらに1.7%増えて330億トンとなった。(c)AFP/Marlowe HOOD