【3月26日 東方新報】中国から昨年10月に提供され、新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センター(Sado Japanese crested Ibis Conservation Center)で飼育されているトキの「関関(グァングァン、Guan Guan)」が、16日に初めて産卵した。中国国際放送局(CRI)が報じた。

 同センターが17日に発表したところによると、飼育担当職員は16日に監視カメラを通じて、「グァングァン」の小屋で卵1個を発見した。映像を確認したところ、日本時間16日午後4時49分に産卵したことが分かった。交配相手は、同センターで飼育されている3歳のオスで、2月中旬から互いに小枝を送り合う求愛行為が確認されていたという。

 中国は昨年10月、日本にメスの「グァングァン」とオスの「楼楼(ロウロウ、Lou Lou)」を提供した。今回は新たに提供されたトキの、日本で初めての産卵となる。有精卵であれば、4月中旬頃にヒナが誕生する見通しだ。

 報道によると、日本産最後のトキ「キン」が2003年に死に、日本血統のトキは絶滅してしまった。「グァングァン」と「ロウロウ」の前にも、中国側は日本にトキ5羽を提供しており、日本でのトキ個体群の再建を支援してきた。現在、日本で繁殖・飼育されているトキは、すべて中国トキの子孫ということになる。(c)東方新報/AFPBB News