【3月25日 AFP】2016年米大統領選で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営とロシアが共謀した証拠は見つからなかったとの捜査結果が出されたことを受け、トランプ大統領は24日、自らに対する疑惑は完全に晴れたと宣言した。

 トランプ氏は「ロシアとの共謀はなかった。(司法)妨害はなかった。完全かつ全面的な潔白証明だ」と主張し、「この国がこれを経験しなければならなかったのは遺憾だ。違法な引きずり降ろし行為が失敗した」と述べた。

 だがウィリアム・バー(William Barr)司法長官が議会に提出したロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官による捜査報告書の要約では、トランプ氏による司法妨害疑惑については結論が出されておらず、「この報告書は大統領が罪を犯したとは結論づけていないが、彼の嫌疑を晴らすものではない」と記されている。

 野党・民主党の議員らは今後、モラー氏の捜査で集められた証拠を基にトランプ氏に対する独自調査を進める意向だ。民主党議会トップのナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長は「モラー特別検察官の報告書では司法妨害という重大な容疑について大統領に対する嫌疑を晴らしていないという事実は、報告書の全文とその基になった記録の滞りない公表の緊急性を示している」と述べた。(c)AFP