【3月23日 AFP】イスラエル総選挙(4月9日投票)の選挙戦が激化する中、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は22日、ドイツとの潜水艦調達契約でネタニヤフ氏が重大な不正を行った疑惑に言及している野党幹部らを名誉毀損(きそん)で訴えるよう法律顧問に指示したとフェイスブック(Facebook)で明らかにした。

 イスラエルのドイツ企業ティッセンクルップ(ThyssenKrupp)との潜水艦調達契約は、かねて捜査対象となっている。警察は昨年11月、ネタニヤフ氏の法律顧問の一人を訴追するに足る証拠があると述べていた。

 ネタニヤフ氏は容疑者ではなく証人として事情聴取されたにもかかわらず、政敵たちは激しい選挙戦の中でこの問題を蒸し返してきた。

 訴訟をちらつかせるネタニヤフ氏の威嚇は主に新たに結成された有力政党連合「青と白(Blue and White)」に向けられている。同連合を率いるベニー・ガンツ(Benny Gantz)氏は、ネタニヤフ氏は潜水艦調達契約のおかげで保有していた株式が値上がりし、1600万シェケル(約4億9000万円)の利益を得たと主張した。

 同じく同連合のモシェ・ヤアロン(Moshe Yaalon)氏は20日、ネタニヤフ氏がこの問題でイスラエルとそのその安全保障を裏切ったと思うかと問われると、国家反逆罪に相当する可能性もあるので調査すべきだと答えた。(c)AFP