【3月23日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は22日、連邦準備制度理事会(FRB)の理事に、保守系エコノミストのスティーブン・ムーア(Stephen Moore)氏を指名する意向を表明した。

 2016年米大統領選でトランプ陣営の経済顧問を務めたムーア氏は、FRBのジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長体制を厳しく批判。昨年12月には、「米経済を破綻させている」としてパウエル議長の解任をトランプ氏に求めた。しかし、ムーア氏の悲観的な予測はたびたび外れている。

 トランプ氏はツイッター(Twitter)に、「非常に評価の高いエコノミストのスティーブン・ムーア氏をFRB理事に指名すると発表できてうれしく思う。スティーブとは長い付き合いだが、間違いなく抜群の人選となるだろう!」と投稿した。

 ムーア氏はFRB理事に就任する前に、入念な身元調査を受けた後、上院の承認を受けなければならない。FRBの定員は7人で現在空席は2席。ムーア氏は空席の一つを埋めることになる。

 ムーア氏はFRBの有価証券の買い入れ――量的緩和として知られる未実証の金融政策――を批判し、米国は今にもハイパーインフレに突入しようとしていると警鐘を鳴らしていた。しかし実際には、気がかりになるほどインフレが起きなかった。(c)AFP