【3月7日 Parismodes.tv】仏パリ(Paris)市内で2月25日から3月5日まで、19/20年秋冬パリコレクションが開催され、26日にはマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)が手掛ける「ディオール(DIOR)」が新作を発表した。

 会場となったロダン美術館(Musée Rodin)の庭園に建てられたテントの壁には、イタリアのフェミニスト、トマーゾ・ビンガ(Tomaso Binga)による作品のアルファベットが飾られた。また、ビンガはショー直前に、短い詩を朗読しコレクションを紹介した。

 マリア・グラツィア・キウリがテディ・ガール(Teddy Girls)と1950年代を再訪したコレクション。英国のマーガレット王女(Princess Margaret)の反抗的な精神を垣間見ることのできる英国文化に着想を得たという(マーガレット王女のドレスは現在、英ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)で開催中の『クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ(Christian Dior, Couturier du Reve)』展で展示中)。

 バー(Bar)スーツは、よりマスキュリンに再解釈。大きなコルセットベルトでウエストを強調したワイドスカートに合わせた。

 イブニングドレスは、シースルーのスパンコールの刺しゅうと3Dの花で装飾したボディスーツとスカートで構成。モノクロのギンガム、グリーンとオレンジのタータンは、コレクションの新しいキーとなるパターン。トワル・ド・ ジュイの新バージョンはヤシの木で飾られている。

 レイヤーやフリンジのジャケット、ブランド名で飾られたパーカー、キルティングのジャンプスーツ、首周りを結んだニットジャンパー、キッテンヒールの靴、モデルの頭を覆う小さめのクローシュに注目したい。

 各席に置かれた小冊子で、マリア・グラツィア・キウリは故カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)の優美な職人技に敬意を表した。(c)Parismodes.tv