【3月7日 AFP】米商務省が6日発表した貿易統計によると、2018年の米国の貿易赤字は6210億ドル(約69兆4000億円)となり、過去10年で最大を記録した。世界貿易に対するドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の攻めの姿勢が裏目に出た格好だ。

 サービスを含む国際収支ベースの貿易赤字は2018年、6210億ドルとなり、前年比12.5%と大幅に増加した。輸出入のどちらも過去最大を記録した。

 米政権は主要貿易相手国に数千億ドル(数十兆円)に上る関税を課したが、トランプ氏が不満を示しているモノの貿易赤字も2018年に急増し、過去最大を記録した。モノの貿易赤字総額は前年比10.4%増の8913億ドル(約99兆6500億円)。

 国・地域別では対中国の赤字額は4192億ドル(約46兆8600億円)、対メキシコで815億ドル(約9兆1100億円)、対欧州連合(EU)で1693億ドル(約18兆9200億円)で、それぞれ拡大した。

 貿易赤字が拡大する中、米中高官らは両国間の貿易戦争の終結に向けた協議で大きな進展に近づいているとの見解を示している。中国は貿易赤字を削減しトランプ氏を満足させるため、米国産農産物の輸入増を提案するとみられている。(c)AFP/Douglas Gillison