【3月5日 AFP】インターネット上で最近拡散している「モモ・チャレンジ(momo challenge)」と呼ばれるデマで使用された不気味な人形を制作した日本人アーティストが4日、AFPの取材に応じ、人形は昨年に処分しており、人を傷つけるためのものではなかったと説明した。

 ぎょろっとした目の恐ろしい姿をしたこの人形の画像が使われたこのデマでは、「モモ」なる存在が子どもたちに対して危険な行為や自傷行為、自殺を促しているとの情報が拡散。しかしそれを裏付ける証拠はなく、主に不安に駆られた保護者らによってソーシャルメディアでうわさが広められているとみられる。

 テレビドラマで使われる小道具を制作する東京の企業リンクファクトリー(LINK FACTORY)の相蘇敬介(Keisuke Aiso)代表取締役(43)は、この人形は出産時に亡くなった女性の妖怪「うぶめ」を基に作ったと説明した。

 人形は高さ約1メートルのシリコン製で、2016年に東京・銀座で開催された幽霊をテーマとした展示会で初めて公開されたが、当時はあまり注目されなかった。相蘇氏は、人形は劣化したことから昨年に処分したと説明。処分の決定は最近の騒動とは無関係であることを強調した。(c)AFP