【3月1日 AFP】暗殺された北朝鮮の故金正男(キム・ジョンナム、Kim Jong-Nam)氏の息子キム・ハンソル(Kim Han-Sol)氏を保護しているとみられる団体「チョルリマ・シビル・ディフェンス(CCD、千里馬民防衛)」が1日、北朝鮮の亡命政府の樹立を宣言した。「巨悪」の排除に全力を尽くすと述べている。

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 脱北者支援団体とみられるCCDは2017年、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の異母兄、正男氏がマレーシアで2人の女に神経剤によって殺害された後、ハンソル氏を保護したと表明し、名前が知られるようになった組織。詳細は分かっておらず、背後にいる人物も不明だが、韓国情報機関とつながっているのではないかと臆測する声もある。

 CCDは、日本統治時代の1919年に朝鮮半島で起きた「3・1独立運動」から100年を迎えた1日、公式サイトに「自由朝鮮(Free Joseon)」を名乗る朝鮮語と英語の声明を掲載し、臨時政府の樹立を宣言した。

 声明は「人道の精神の汚点に他ならないこの巨悪の廃絶に、われわれは全力を尽くす」と述べ、「平壌が真に光を取り戻す日」まで運動を続けると表明。「北朝鮮人民の唯一にして正当な代表者」だと主張し、「朝鮮は自由であらねばならない。決起せよ! 決起せよ、拒む者は奴隷となるのみ!」と訴えている。

 CCD公式サイトに掲載された動画では、古式ゆかしい黒と白の朝鮮服を着た女性が、朝鮮の伝統的なあずまやの前で声明文を読み上げている。女性の顔にはモザイクが入るか、後ろからの映像のみとなっている。(c)AFP