【3月1日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)の大黒柱として活躍してきたダーク・ノビツキー(Dirk Nowitzki)は、21季目の今シーズンが現役最後になると見られているが、22季目もプレーする可能性について除外していないと語っている。

 ドイツ出身で40歳のベテラン選手であるノビツキーは、ようやく調子が上向いていると感じていることに加え、28日に20歳になったばかりで来季2シーズン目を迎える新人のルカ・ドンチッチ(Luka Doncic)と、もう一人の欧州出身選手でチームに加入したばかりのスター選手クリスタプス・ポルジンギス(Kristaps Porzingis)を指導する役目を担うことにやぶさかでない様子を見せている。

 マーベリックスが勝利した先月27日のインディアナ・ペイサーズ(Indiana Pacers)戦で11得点を記録したノビツキーは、試合後に「どうなるかな。まだそのこと(引退)については、はっきり決めていないんだ。若手選手のためにもう一年残りたいという願望はあるけれど、それは体調次第だ」とコメントした。

「今年は問題を抱えていたことは確かだ」「だけど、調子が上がってきているし、強さも増していると感じている」

 2006-07シーズンのレギュラーシーズン最優秀選手(MVP)に選出されたノビツキーは、足首の手術から復帰する中で今季は12月まで試合に出場しておらず、これまでベンチスタートが続いていたが、ペイサーズ戦で3試合連続の先発出場を果たした。

「フットワークも前より良くなっていると感じている」「脚も呼吸もいっそう良くなっていて、全体的に調子が上がっている手応えがある」

 ノビツキーは同一球団で21季プレーした選手として、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)一筋でプレーしたコービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏の20季を抜いてNBA歴代1位の記録を樹立したほか、通算得点で歴代6位のウィルト・チェンバレン(Wilt Chamberlain)氏を抜くまであと69得点まで迫っている。

 先日のNBAオールスターゲーム2019(2019 NBA All-Star Game)では、マイアミ・ヒート(Miami Heat)のドウェイン・ウェイド(Dwyane Wade)とともにアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーが設けた特別枠で出場を果たしたノビツキーは、試合に出るたびに注目を浴びることに感謝しながらも、ウェイドと違ってこれが現役最後のシーズンであるとは明言していない。

 そのためノビツキーは、各会場で敬意を示されていることに感極まりながらも、少し恥ずかしそうな様子を見せている。先月25日に行われた試合の終盤には、対戦相手であるロサンゼルス・クリッパーズ(Los Angeles Clippers)のドック・リバース(Doc Rivers)ヘッドコーチ(HC)がタイムアウトを取り、ファンがノビツキーに感謝を伝える時間を設ける場面があった。

「去就を決めるのはこれからになると思う」「しかし、チームの未来は明るい。ルカとKP(ポルジンギス)の体調が万全で団結していれば、彼らは素晴らしいコンビになるはずだ。2人はうまくやっていけるに違いないが、どうなるかは来年様子を見ていく必要がある」 (c)AFP