【2月26日 AFP】フランス検察当局は、レイプを受けたとして元交際相手の女優から告訴されていた映画監督リュック・ベッソン(Luc Besson)氏(59)を不起訴処分とした。ベッソン氏の弁護団が25日、明らかにした。

 オランダとベルギーの国籍を持つ女優のサンド・バン・ロイ(Sand Van Roy)さん(30)は昨年5月、『ニキータ(Nikita)』や『フィフス・エレメント(The Fifth Element)』などの作品で知られるベッソン氏と断続的な交際関係にあった際、同氏からレイプされていたと訴えていた。

 バン・ロイさんは、監督およびプロデューサーとして大きな影響力を持つベッソン氏から性的な暴行や嫌がらせを受けたと告白した女性9人のうちの一人。

 ベッソン氏の弁護団は、同氏がこれまで一貫して否定してきたレイプ疑惑をめぐり、検察による捜査が終了したことを明らかにした。

 バン・ロイさんは、ベッソン監督の『TAXi ダイヤモンド・ミッション(Taxi 5)』と『ヴァレリアン 千の惑星の救世主(Valerian and the City of a Thousand Planets)』に脇役として出演。同氏には過去4回レイプされたものの、不平を口にすれば女優としてのキャリアが危ぶまれるのを恐れたと話している。

 バン・ロイさんが初めてレイプを告発した後に行われた血液検査では、薬物の投与を受けた形跡は認められなかった。とはいえバン・ロイさんの告訴後、警察やフランスメディアに対しベッソン氏から受けた被害について名乗り出ていた女性が8人に上っていた。(c)AFP