【2月21日 AFP】中国で、習近平(Xi Jinping)国家主席の言葉を読んだり、演説や外遊先の様子を収めた短い動画を見たりすることができる、習氏のプロパガンダともいえるアプリが流行しているという。

 このアプリの名称は「学習強国(Xuexi Qiangguo)」で、「習氏に学ぶ」という意味にも解釈できる。北京を拠点とする統計調査会社によると、アプリの運用が始まった先月以降、すでに4400万回近くダウンロードされたという。

 このアプリでは、ユーザーが習氏の発言の閲覧や動画視聴に費やした時間が記録される仕組みになっている。さらに記事の共有や、共産党指導部に関するクイズへの回答でポイントが加算され、たまったポイントは将来、菓子やタブレットなどのギフトとの引き換えが可能だという。

 ただ、必ずしも純粋に人気が高いというわけではないようだ。アプリをダウンロードするよう圧力を感じたという人もいれば、アプリを使うことで出世に有利になればと期待する人もいるという。また地方自治体の関係者らが、同アプリを大々的に宣伝しているという情報もある。

 中国ソーシャルメディアにおけるトレンド情報を発信している独立系ニュースサイト「ワッツ・オン・微博(ウェイボー、What's on Weibo)」の編集長は、「これは習時代におけるプロパガンダの完璧な一例。中国の巨大なオンライン人口にアピールしている」という見方を示している。(c)AFP/Poornima WEERASEKARA