【2月19日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2018-19)は18日、5回戦が行われ、昨季王者のチェルシー(Chelsea)はマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に0-2で敗れた。不振が続くチェルシーは、この日も本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)で敗れたが、マウリツィオ・サッリ(Maurizio Sarri)監督は解任の心配はしていないと主張した。

 チェルシーは31分、アンデル・エレーラ(Ander Herrera)にヘディングゴールを許して先制されると、45分にはエレーラの得点をお膳立てしたポール・ポグバ(Paul Pogba)にダイビングヘッドを決められ、リードを2点に広げられた。

 直近10試合で5敗目を喫したことに腹を立てたチェルシーのファンはいら立ちを爆発させ、サッリ監督は「おまえは自分が何をしているのか分かっていない」、「朝になれば解任されているだろう」といったチャントに耐えるしかなかった。

 今季、公の場でサッリ監督から何度か批判されてきたチェルシーのスター選手たちは、指揮官をとどめるために戦っているようにはみえず、11分以降は枠内シュートすら放つことができなかった。

 サッリ監督をめぐっては、選手たちとしっかりした関係をつくれず、サポーターの間にも反抗的な雰囲気が漂っており、就任から1年にも満たない段階でチームを去るのではないかという臆測が広まっている。

 要求の厳しいチェルシーのロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)オーナーは、これまで監督が選手からの支持を失っていると判断するとすぐに行動をとってきた。しかしサッリ監督は、自身の危機的状況は心配していないと言い張り、不調の今季を好転させることだけに集中していると主張した。

 すでにアブラモビッチオーナーが解任の準備を整えているかもしれないことを不安に思うか問われたサッリ監督は、「それは私の問題ではない」と答え、「イタリアの2部リーグにいた時は自分の地位を憂うこともあったが、今は心配していない」「私が心配しているのは結果であり、ファンではない」「結果があまり良くないから、ファンの気持ちは理解できる。FAカップでも敗退してしまった」と続けた。

 また60歳の指揮官は、自身が戦術の変更をかたくなに拒んでいることに選手たちがひどく落胆していると広く報じられていることを受け、自らが支持されているかは確信が持てないと明かした。「もちろん確信は持てないが、(支持は)あると思っている。関係性という点では選手との状況はとても良いが、それはそれほど重要ではない」「重要なのは試合に臨み、良い結果を手にすること」 (c)AFP/Steven GRIFFITHS