【2月19日 AFP】イタリア・セリエC(3部)を統括するレガ・プロ(Lega Pro)は18日、先発メンバーに7人しか起用せず、クーネオ(AC Cuneo)に0-20で大敗したプロ・ピアチェンツァ(Pro Piacenza)をリーグから除外すると発表した。

 プロ・ピアチェンツァは財政難で、給与を支払われていなかった選手やスタッフたちはここ数週間ストライキに入っている。

 アウェーでのクーネオ戦が行われる17日を前に、最下位のプロ・ピアチェンツァは3試合が没収試合となっており、これが4度目となればセリエCから除外されることになっていた。

 そのため、プロ・ピアチェンツァは7人しかピッチに送り出すことができず、その全員が2000年から02年生まれの10代の選手だった。8人目の選手は身分証明書を忘れたため先発入りすることができず、60分が経過してから途中出場を果たした。

 また、2000年生まれの2選手のうちの1人がこの試合の記録表でコーチとして記され、ある時間帯ではけいれんを起こした選手に代わり理学療法士がピッチに立っていた。

 イタリアサッカー連盟(FIGC)のガブリエレ・グラビーナ(Gabriele Gravina)会長は、この一戦について「競技に対する侮辱」だと酷評し、「最後の茶番劇になるだろう」と話していた。

 そしてレガ・プロのパスクワーレ・マリーノ(Pasquale Marino)氏は18日、今回の「茶番じみた試合」を0-3でプロ・ピアチェンツァの敗戦扱いにした上で、同チームのセリエC除外を決定した。レガ・プロは発表文の中で「プロ・ピアチェンツァによる容認できない行為」を非難し、競技の観点から見ても、準備が足りていない選手にとって危険だったと記した。

 さらに、選手との交代で出場した理学療法士には年内いっぱいの資格停止処分、プロ・ピアチェンツァには2万ユーロ(約250万円)の罰金処分が言い渡されている。

 20チームで構成されるセリエC・ジローネAはプロリーグではあるが、多くのクラブが財政上の問題を抱えている。同リーグ・ジローネCのマテーラ(Matera Calcio)は、昨年9月から給与が支払われていなかったとして選手たちが12月からストライキに入り、先週4度目となる没収試合のためリーグから除外された。(c)AFP