【2月16日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、サンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)の元QBで、人種差別に対する膝つき抗議で論争を引き起こしたコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)が、各チームが共謀して自分を不当に扱っていると提訴していた問題でリーグ側と和解した。同選手の弁護士が、15日に明らかにした。

 今月末に予定されていた最後の意見聴取を前に両者の和解が成立したが、その内容に関しては機密条項として詳細は公表されない見通しとなっている。

 キャパニックは試合前の国歌演奏時に膝をついて抗議行動に出たことによって、各チームのオーナーや関係者が共謀して自分を選手登録から排除しているとして、フォーティナイナーズの元チームメートであるエリック・リード(Eric Reid)とともにNFLを提訴していた。

 リードは昨季、控え選手としてカロライナ・パンサーズ(Carolina Panthers)と1年契約にサインし、14日には同チームと新たに3年契約を結んでいた。しかし、キャパニックは2017年3月に契約が早期終了となって以降、どこのチームにも所属できずに2シーズンを棒に振っていた。

 2013年にチームの司令塔としてフォーティナイナーズのスーパーボウル(Super Bowl)進出に貢献した31歳のキャパニックは、満足できる金銭的取引がまとまった場合のみ和解に応じる姿勢を示していた。

 しかし、2シーズンにわたりNFLから干されている中で米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)と契約を結んだキャパニックは、これによってリーグに復帰する可能性が出てきた。(c)AFP