【2月17日 東方新報】春節(旧正月、Lunar New Year)が明けると、華潤集団(China Resources)が中国・武漢市(Wuhan)で建設した「悦年華頤養中心」や、緑地集団(Greenland Group)が投資した「康養居酒店」などの介護施設の運営が始まる。このほかにも、同様の施設が年内に相次いで開業する予定で、武漢の高級介護市場は新たな局面を迎えている。

 2013年に武漢で初の高級養護施設「合衆優年小鎮」が開業した後、この数年は、大手企業による取り組みが本格化している。政府は17年3月、金融、不動産、ITなどの企業に対して、介護サービス産業に参入し、サービスの質と効率を向上するよう呼びかけており、これを契機に武漢市の介護サービス業は急速に発展を遂げてきたのだ。

■約1000人が高級介護サービス利用

 記者は1月末、高齢者介護施設「九州通人寿堂」を訪れた。場所は漢口駅付近にあり交通も便利だ。18年9月の開業以来、約230人の高齢者が入居している。室内は明るく風通しが良い。高齢者のニーズに合わせ、家具の角は丸く削られ、スマート呼び鈴システムや入浴用介護椅子などが配置され、バリアフリーになっている。医療やリハビリも受けられる。

 データによると、武漢市の高級施設には約1000人の高齢者が入居し、サービスを受けているという。同市の人口構造は高齢化傾向にあり、多くの高齢者が専門的なサービスを必要としている。高齢者介護施設で毎月、入居者数が平均して約50人増えているという。