【2月15日 AFP】(更新)米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)は14日、ニューヨーク市での第2本社建設計画を断念すると発表した。同計画については、地元の有力政治家の一部が異議を唱えていた。

 アマゾンは昨年、ニューヨーク市のロングアイランドシティー(Long Island City)を第2本社の建設地2か所のうちの一つに選んでいた。

 アマゾンは「世論調査によるとニューヨーク市民の70%がわれわれの計画と投資を支持しているが、州と地元の政治家らが反対を表明し、プロジェクトの前進に必要な関係の構築に協力しない考えを示した」と説明した。

 同社は再度の入札は行わないものの、バージニア州北部での第2本社建設とテネシー州ナッシュビル(Nashville)での物流センター設立のプロジェクトはそれぞれ「計画通り進める」としている。

 ニューヨークでの第2本社建設計画は、ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長やアンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)ニューヨーク州知事が支持した一方、アレクサンドリア・オカシオコルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)下院議員をはじめとする一部の地元政治家や活動家からの激しい反発を招いた。

 反対派は、アマゾンに対する多額の助成金に苦言を呈したほか、第2本社建設によって住宅市場の高騰に拍車がかかり、インフラに負担が生じるとの懸念を表明していた。(c)AFP