【2月14日 AFP】米司法省は13日、米空軍の元情報将校をイランのスパイとして働いた罪で起訴した。同省によると、被告は他の米情報部員の正体を明かし、イラン革命防衛隊(Revolutionary Guards)がサイバー攻撃の標的とすることに加担した。

 米当局者らによれば、起訴されたのはモニカ・ウィット(Monica Witt)被告(39)。同被告は10年にわたり空軍防諜(ぼうちょう)部門に所属したが、2013年に「思想的」に転向。米国に反感を抱いて国を離れ、イラン政府に対する米国の諜報(ちょうほう)活動の情報をイラン側に渡した。

 ジョン・デマーズ(John Demers)米司法次官補は起訴を発表した声明で「悲しいことに、1人の米国民がわれわれの国を裏切った」と表明。「この事案は、わが国の情報活動従事者たちの危険を示すとともに、われわれの敵が労をいとわず彼らの身元を特定し、彼らの正体をさらし、彼らを狙うことや、まれにではあるが、守ると誓った国を裏切らせることを明らかにしている」と訴えた。

 米国はまた、革命防衛隊に所属するイラン国民4人を起訴した。4人は米当局のコンピューターネットワークに侵入するため、ウィット被告から入手した情報を使って米情報当局者にマルウエア(悪意あるソフト)やフィッシング攻撃を仕掛けた。

 ウィット被告を含む5人は拘束されておらず、逮捕状が出ている。(c)AFP