【2月13日 AFP】男子テニス、ABNアムロ世界テニストーナメント(ABN AMRO World Tennis Tournament 2019)は12日、シングルス1回戦が行われ、大会第1シードの錦織圭(Kei Nishikori)は3-6、6-1、6-4の逆転でピエール・ユーグ・エルベール(Pierre-Hugues Herbert、フランス)に勝利。粘り強い相手に苦しみながらも、最後は振り切って初戦突破を果たした。

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 2日前にジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)との南フランス・オープン(Open Sud de France 2019)決勝を戦っている相手に対し、錦織は勢いに乗るのに1時間以上を要した。

 それでも第1セットを落として迎えた第2セット途中、ようやく初めてのブレークを奪ってゲームカウントを3-1とすると、そこからは一気に流れをつかんで調子を取り戻し、最後はサービングフォーザマッチでのブレークピンチを切り抜けて2時間10分の接戦を制した。

 これ以上ないほどの厳しい初戦を戦った錦織は「簡単ではなかった。彼は良いテニスをしていて、サーブが良かった」「こちらはリターンゲームが少しうまくいかず、重要なポイントを取れなかった」「悪くはなかったので、とにかく落ち着いてプレーすることを心がけた。積極性はなくさないようにしようと思っていた」とコメントした。

 ブリスベン国際(Brisbane International 2019)を制し、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)で8強入りしている錦織は、これで2019年シーズンは9勝1敗。全豪のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)戦で棄権の原因となった脚の負傷も、米フロリダで2週間の休養を取ったことで回復している。

 錦織は次戦、マリウス・コピル(Marius Copil、ルーマニア)とのラッキールーザー対決を制したエルネスツ・ガルビス(Ernests Gulbis、ラトビア)と対戦する。

 ガルビスについて、錦織は「簡単ではない相手になる。室内ということもあって、素晴らしいサーブを持っているし、アグレッシブにとても良いプレーをする」「とにかく集中を保って、このコンディションにもう少し慣れないといけない」とコメントした。

 その他のカードでは、昨シーズンのパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2018)を制した第2シードのカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)がワイルドカード(主催者推薦)のタロン・グリークスプア(Tallon Griekspoor、オランダ)に6-3、3-6、2-6で敗れる波乱があった。

 これでハチャノフは、この大会は3年連続の初戦敗退。逆にグリークスプアは、スタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を破ってATPツアー初勝利を手にした前回大会に続き、故郷であるロッテルダム(Rotterdam)で2年連続の金星を挙げた。

 第8シードのダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)も6-7(5-7)、5-7でガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)に敗れた。一方で第4シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic)と第10シードのデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)のカナダ勢は共にストレート勝利。優勝経験のあるトマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)も7-6(10-8)、6-4でジル・シモン(Gilles Simon、フランス)を退けて初戦を突破している。(c)AFP/Scott WILLIAMS