【2月10日 AFP】日産自動車(Nissan Motor)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告をめぐる事件で、仏ルノー(Renault)の弁護士らが、内部調査の進め方に「重大な懸念」があると批判する書簡を日産に送っていたことが分かった。仏週刊紙「ジュルナル・デュ・ディマンシュ(Le Journal du DimancheJDD)」が9日、報じた。

 同紙が書簡の内容として伝えたところによると、ルノーの弁護士らは1月19日付の日産宛の書簡の中で、一部のルノー従業員の取り扱いなど、日産とその法務チームの内部調査の進め方に関して「重大な懸念」を表明した。

 さらに、「日産とその弁護士らが日本の検察当局を通じてルノー従業員の聞き取り調査を試みた際に使用した手法について理解し、遺憾とするに足る十分な証拠をルノーは収集した」と述べた。

 日産は「カルロス・ゴーン被告の逮捕後、同被告をめぐる疑惑を裏付ける証拠」を探す一方、提携先であるルノーに相談しなかった。さらに、ルノーに通知することなく、ブラジル、レバノン、オランダにあるゴーン被告の自宅の捜索まで試みたという。(c)AFP