【2月9日 AFP】会社法違反(特別背任)の罪などで日本で勾留されているフランスの自動車大手ルノー(Renault)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告は、ベルサイユ宮殿(Palace of Versailles)で開いた自身の結婚披露宴の費用5万ユーロ(約600万円)を返済する用意があるという。同被告のフランスの弁護士が8日、明らかにした。

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 ルノーは今週、ゴーン被告が2016年10月にベルサイユ宮殿で開いた豪華な結婚披露宴について、披露宴の数か月前にルノーと同宮殿が結んだスポンサー契約により同宮殿が費用の請求を差し控えていたと明らかにした。

 ゴーン被告の弁護士はAFPの取材に、被告には費用を支払う意思があるとしたうえで、被告は「請求書を受け取らなかったため支払い義務があることを知らなかった」とし、「彼(ゴーン被告)は無償だと思っていた」と説明した。

 宮殿利用料の免除は現物支給に当たり、会社資金の流用となる可能性があるほか、フランス当局に申告されていない場合には脱税に当たる可能性もある。

 ベルサイユ宮殿は声明で、ルノーは2016年6月に230万ユーロ(約2億9000万円)のスポンサー契約を同宮殿と締結したと述べた。同宮殿によるとこの契約に基づき、ルノーは見返りとして契約の最大25%に相当する額、この場合約57万5000ユーロ(約7150万円)を上限にベルサイユ宮殿の施設やサービスを利用できることになっていた。(c)AFP