【2月8日 AFP】フィリピンで麻疹(はしか)が流行している。当局は7日、1月だけで1813人の感染が新たに確認され、少なくとも25人が死亡したと発表した。

 死者の多くは子どもで、感染が拡大していることから、今後も犠牲者の増加が予想される。

 保健省の統計によると、麻疹の年間患者数は2017年には791人だったが、18年には5120人に急増した。死者も17年には年間で5人だったのが、18年には8月までに30人を数えた。

 フィリピン当局は7日の記者会見で、国内で麻疹の予防接種を受ける人が5年連続で減少している点を指摘。また、接種率低下の一因として、世界初のデング熱ワクチン「デングワクシア(Dengvaxia)」の安全性をめぐる懸念があるとの見方を示した。

「デングワクシア」はフィリピン政府の方針で約83万7000人の子どもたちに接種が行われたが、接種者に深刻な症状が出る恐れがあるとのメーカーの警告を受け、2017年末に公的接種が中止されている。

 麻疹は感染力が非常に高く、近年、世界的に再流行している。(c)AFP