【2月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は3日に放送されたインタビューで、北朝鮮の非核化と中国との貿易協議という米国が直面する二つの重要な外交問題に関し、取引できる「可能性が高い」と述べた。

 CBSの報道番組「フェイス・ザ・ネーション(Face the Nation)」のインタビューに応じたトランプ氏は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長との2回目の首脳会談の日程と場所は決定しており、5日の一般教書演説の前、もしくは演説の中で発表される見通しだと語った。

 トランプ氏は「首脳会談は整った」「金氏は会談を心待ちにしている。私も楽しみだ」とコメント。先週、米国のダン・コーツ(Dan Coats)国家情報長官が議会に提出した報告書で「北朝鮮がすべての核兵器とその生産能力を放棄する可能性は極めて低い」と指摘したが、トランプ氏は「北朝鮮とわれわれが合意に至る可能性は非常に高い」と述べた。

 昨年6月に行われた初会談以来となる2回目の米朝首脳会談はベトナムが開催地として有力視されており、開催日は今月末とみられている。

 トランプ氏は国際社会が北朝鮮に科している制裁にも言及し、「金氏もうんざりしていると思う」と指摘。また金氏には北朝鮮を経済大国にするチャンスがあると述べた一方、「核兵器を保持しながらでは無理だ」とくぎを刺した。

 さらにトランプ氏は「私は金氏のことが好きだ。大変良い関係にある」と述べ、金氏との関係については「素晴らしい相性だ」と語った。

 また、韓国に駐留する米軍が撤収する可能性について問われたトランプ氏は「韓国には4万人の兵士が駐留しており、費用は膨大だ。しかし撤収について話し合ったことはなく、計画もしていない」と述べた。

 インタビューでトランプ氏は貿易協議を続ける中国にも言及し、中国が北朝鮮問題において「大変助けになっている」と評価した上、「中国との協議は大変うまくいっているようだ」と語り、米中貿易戦争の終結の見通しについて楽観的な見解を示した。

 米中はトランプ政権が予定している2000億ドル(約22兆円)分の中国製品に対する制裁関税の引き上げを回避するため、3月1日までと期限を定めて交渉を進めているが、トランプ氏は「合意に至るかどうかは分からないが、可能性は高い」「取引をするとなれば本物の取引だ、その場しのぎのものではない」と強調した。(c)AFP