【2月1日 AFP】猛暑に見舞われているオーストラリアで、1月の平均気温が観測史上初めて30度を超え、過去最高を記録したことが分かった。オーストラリア気象局(Bureau of Meteorology)が1月31日、発表した。

 かねて深刻な干ばつが問題となっているオーストラリアだが、今年の1月は広範囲が熱波に見舞われ、干ばつの影響が拡大。原野や森林で火災が起き、魚の大量死も発生した。

 最高気温は24日、サウスオーストラリア(South Australia)州で観測された49.5度だった。

 豪気象局のアンドルー・ワトキンス(Andrew Watkins)氏によると、熱波の最大の直接要因は、豪南東部のタスマン海(Tasman Sea)に高気圧が居座っていることだ。このため寒冷前線の北上が阻まれ、寒気が豪大陸に流れ込んでこないのだという。

 一方でワトキンス氏は、地球温暖化の傾向も「異常な高気温に寄与した」と指摘している。オーストラリアでは過去100年で気温が1度以上上昇している。

 豪気象局によれば、この1月は降水量も国内の大半で平年を下回り、下旬に北東部クイーンズランド(Queensland)州でモンスーンの降雨に伴う洪水が発生するまで東部一帯では干ばつがいっそう深刻化した。

 東部5州を流れる国内最大のマレー・ダーリング(Murray-Darling)水系では100万匹余りの魚が大量死しており、当局は熱波の影響との見方を示している。(c)AFP