【2月1日 AFP】(更新)米中西部で1月31日、北極から流れ込んだ寒気団による大寒波が2日目を迎え、水道本管の凍結・破裂や天然ガスの供給停滞、停電といった障害が発生した。数千万人が厳しい寒さに見舞われる中、一連の寒波による死者は先週末から少なくとも12人に上っている。

 中西部各州で学校や事業所の閉鎖が続いているほか、住民に外出を控えるよう勧告がなされた。また、航空機の欠航や鉄道の運転見合せにより旅行者が足止めを受けた。

 ミシガン、ミネソタ両州の当局は天然ガスの供給が不足する恐れがあることを受け、可能な場所では暖房を控えめに使うよう住民に要請。政府庁舎内での暖房の使用を抑制した。

 また、ミシガン州デトロイト(Detroit)、イリノイ州シカゴ(Chicago)、カナダの一部地域で水道本官が凍結により破裂したほか、アイオワ、ウィスコンシン両州では停電が発生した。

 さらにシカゴでは、午後までに航空便1700便近くが欠航した。

 気温は2月1日までに上昇に向かう見込みだが、影響の最も大きい10余りの州では、当面は厳しい状況が続くとみられる。

 今回の寒波では、通常は北極上空を渦状に流れている寒気団が1月30日から南下。米国立気象局(National Weather Service)によれば、シカゴでは31日午前、観測史上2番目に低いマイナス29度の気温が記録された。

 このほか同市では、市民から「氷震」(訳注:凍結した土壌に亀裂が入る際に起こる震動)の音が聞こえるとの報告が相次いだ。

 地元テレビ局WGNも、市民が聞いた音は、水分を多く含んだ土が凍結し、地中で亀裂が入る音である可能性が高いと説明した。(c)AFP/Nova SAFO