【1月31日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は30日のツイッター(Twitter)投稿で、イランをめぐり米国の情報機関に「未熟」の烙印(らくいん)を押し、学校教育からやり直す必要があると非難した。米情報部門は29日発表の報告で、イランについて大統領の見解に公然と異論を表明。双方の相違が深まっていることが異例の形で露呈している。

 報告はより冷静な論調ではあるものの、対外政策におけるトランプ氏の主張の大部分を、今回の投稿に劣らず強く否定していた。

 トランプ氏は、イランの核開発計画は依然として危険だと強調。イラン政府は核兵器開発停止の国際公約をおおむね順守しているとする情報機関に対し、もっと現実的になるべきだと主張した。

 トランプ氏は「情報当局者たちはイランの危険の話になると極端に消極的で、未熟に見える。彼らは間違っている!」と投稿し、「学校からやり直すべきだ!」と批判した。

 イランのほかにも、トランプ氏は米軍のシリア撤退を突然宣言して同盟諸国に動揺を与える一方、自身はシリア情勢で功績を上げていると主張。また北朝鮮情勢では、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長に核兵器の放棄を受け入れさせられるとの自信を見せている。

 主要情報機関のトップらは29日の議会証言で、同氏の一連の見解に異論を唱えた。

 トランプ氏が政府の国家安全保障専門家らへの疑問を公言することは珍しくないが、今回の投稿で示した激しい反応には、双方の亀裂の深さが表れている。(c)AFP/Sebastian Smith