【1月25日 AFP】アフリカ中部コンゴ民主共和国で24日、昨年末に行われた大統領選で勝利した野党党首フェリックス・チセケディ(Felix Tshisekedi)氏が就任宣誓した。選挙は混乱し、結果をめぐって激しい係争が起きたが、同国で初めて平和的な政権交代が実現した。

 チセケディ氏は宣誓式で、18年にわたり激動する同国の指導者の座にあったジョゼフ・カビラ(Joseph Kabila)前大統領から同国国旗と憲法の冊子を受け取った。

 演説でチセケディ氏は、人権を尊重する新たな時代を約束し、カビラ政権が批判されていた人権問題について言及。すべての政治犯を釈放すると明言し、新政権は基本的な自由を保障し、「あらゆる形態の差別を撤廃する」と宣言した。体調不良により演説を12分間中断する場面もあったが、演説を再開すると、選挙戦のストレスによるものだとして謝罪した。

 大統領府の周辺では、チセケディ氏の支持者数千人が集まった。その多くは白い服を身にまとって歴史的な出来事を祝った。

 チセケディ氏が最初に取り組む仕事の一つが首相の任命で、議会で多数を占めるカビラ氏の支持派と権力を分け合う人選をするとみられている。(c)AFP/Bienvenu-Marie BAKUMANYA