【1月24日 AFP】ベネズエラ暫定大統領への就任を宣言したフアン・グアイド(Juan Guaido)氏(35)は、誇りを込めて自らのことを「サバイバー(生き残り)」と呼ぶ。

 グアイド氏はこれからも生き残っていかなければならない。勇気ある若手政治家で、野党が多数派を占める国会の議長を務めるグアイド氏は、追い詰められたニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領に対抗して自ら、暫定大統領として名乗りを上げたことで、マドゥロ政権にとって不倶(ふぐ)戴天の敵となった。

 グアイド氏は、政治的、経済的危機の連鎖に陥っているベネズエラを支配する社会主義者のマドゥロ氏から大統領の座を奪い取ろうとしたわけではない。年長の野党指導者たちが、身柄拘束や政治活動の禁止、亡命などにより政治の舞台から追われたため、後ろに控えていたグアイド氏が前面に押し出されたのだ。

 グアイド氏は首都カラカスで23日、マドゥロ氏の退陣を求める数千人の群衆を前に、「私はベネズエラ暫定大統領として、国家の執行権を正式に担い、権利侵害を終わらせ、暫定政府(を樹立し)、自由選挙を実施すると誓う」と宣言した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は直後にグアイド氏を暫定大統領として認める声明を発表し、南米各国もこれに続いた。