【1月24日 AFP】世界各地でポピュリズムの台頭や気候変動の壊滅的影響への懸念が高まる中、スイスのダボス(Davos)で開催されている世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で23日、気候変動対策を強く訴えた16歳のスウェーデン人少女が注目を集めている。

 世界の政財界要人が出席し、中国経済の停滞や英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)が主要議題となる今年のダボス会議で、予想外の脚光を浴びているのは、スウェーデン人高校生の環境活動家、グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(16)。地球温暖化を食い止める積極的な行動を各国政府に求めてきたトゥンベリさんは、欧州や日本、米国の高校生たちの運動にも刺激を与えてきた。先月にはポーランド南部カトウィツェ(Katowice)で開催された国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)で、各国の指導者らを前に気候変動について熱弁を振るい、メディアに大々的に取り上げられている。

 
 23日にダボス入りしたトゥンベリさんは、自身のツイッター(Twitter)に動画メッセージを投稿。COP24での演説時と同様に落ち着いた様子で、企業や政策決定者に向けて「現実的で大胆な対策」を講じるよう呼び掛け、「あなたたちが気候変動のためにすぐ立ち上がってくれるとは少しも思わないけど、それでも私はあなたたちに訴えたいのです」と付け加えた。

 トゥンベリさんはダボスへの交通手段にも、環境を汚す航空機ではなく鉄道を選んでいる。(c)AFP/Nina LARSON, Alex PIGMAN