【1月24日 AFP】米アリゾナ州フェニックス(Phoenix)の介護施設で約10年前から昏睡(こんすい)状態にある女性(29)が出産した事件で、この女性に性的暴行を加えた疑いで准看護師の男が逮捕された。事件を受け、米国では衝撃が広がっている。

 被害者の女性は先月末に男児を出産。警察は、被害者は性行為に「同意できる状態になかった」とし、捜査を行っていた。

 被害者は米先住民族サンカルロス・アパッチ(San Carlos Apache)の女性で、氏名は不詳。約10年前からフェニックスの民間介護施設ハシエンダ・ヘルスケア(Hacienda HealthCare)に入所していたが、介護職員らは妊娠には気づかなかったと話している。

 被害者は植物状態にあるとされているものの、家族はこの説明に異議を唱えている。

 フェニックス警察が記者会見で明らかにしたところによれば、逮捕されたのはネイサン・サザーランド(Nathan Sutherland)容疑者(36)で、性的暴行1件と成人弱者に対する虐待1件の容疑が掛けられている。

 警察は、サザーランド容疑者と生まれた男の子のDNAを比較した結果を受け、同容疑者を逮捕したとしている。

 当局によれば、同容疑者はハシエンダ・ヘルスケアに約8年前から勤務していた准看護師で、性的暴行があった時期に被害者の看護を担当していた。(c)AFP/Jocelyne ZABLIT