【1月24日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の元顧問弁護士マイケル・コーエン(Michael Cohen)氏の弁護士は23日、コーエン氏がトランプ氏とその現顧問弁護士のルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏から脅迫を受けたことを理由に、来月に予定されていた議会での証言を延期すると発表した。脅迫の内容は明らかにされていない。

 コーエン氏は2月7日に下院監視・改革委員会(House Committee on Oversight and Reform)で、2016年の米大統領選でのトランプ陣営とロシアとの接触や、トランプ氏が元不倫相手2人への口止め料支払いを指示したとされる疑惑などについて証言する予定だった。

 だが、ラニー・デービス(Lanny Davis)弁護士の発表によると、「コーエン氏の家族に対し、トランプ大統領とジュリアーニ氏からの脅迫が続いており、直近では今週末にもあったことから」証言の延期が決まったという。デービス氏は「コーエン氏は自身の家族とその安全を優先しなければならなかった」と述べている。

 トランプ氏とジュリアーニ氏はこれまで、コーエン氏の義理の父親で、ニューヨークとシカゴでタクシー事業を営むフィマ・シャスターマン(Fima Shusterman)氏を標的としたコメントを発してきた。

 コーエン氏が昨年11月、トランプ氏の顧問弁護士としての仕事をめぐり議会で虚偽の証言をした罪を認めると、トランプ氏は数日後のツイッター(Twitter)投稿でコーエン氏の妻と義理の父親を引き合いに出して批判を展開。さらに今月18日のツイートでも、コーエン氏が「うそをついて刑期を減らそうとしている」と主張した上で、「義父に注意!」と書き込んでいた。

 またジュリアーニ氏は20日、米CNNテレビに対し、トランプ氏にはコーエン氏を脅すつもりはなく、自身を擁護しているだけだとした上で、「もちろんそれは、もし義父がニューヨーク南部の犯罪者であればの話だが。彼は組織犯罪と呼ばれるものとつながりがあるかもしれない」と述べていた。(c)AFP