【1月24日 AFP】サッカースペイン国王杯(Copa del Rey 2018-19)は23日、準々決勝の第1戦が行われ、FCバルセロナ(FC Barcelona)は敵地でセビージャFC(Sevilla FC)に0-2で敗れ、5連覇に向け暗雲がたちこめた。

 リオネル・メッシ(Lionel Messi)を招集メンバーから外したバルセロナは、ルイス・スアレス(Luis Suarez)をベンチに置き、新加入のケヴィン・プリンス・ボアテング(Kevin Prince Boateng)がデビューを飾った。しかし、対するセビージャとしては、より大差で勝利できなかったことにがっかりしていたかもしれない。

 それでも、セビージャはパブロ・サラビア(Pablo Sarabia)とウィサム・ベン・イェデル(Wissam Ben Yedder)が後半にそれぞれゴールを挙げ、来週行われる第2戦でのバルセロナの逆転を非常に困難なものとした。

 セビージャを率いるパブロ・マシン(Pablo Machin)監督は、「われわれは素晴らしい試合を演じた。試合を決めきることができず残念だ」とコメントした。「バルセロナではどんなことだって起こりうる。彼らはきょうよりも大きな得点差をひっくり返したことがある」

 ベン・イェデルはゴールを決めると、アルゼンチン人FWのエミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)に対する「私の兄弟よ、強くあれ」とメッセージが記されたTシャツを披露した。同選手は、移籍が決まったイングランド・プレミアリーグのカーディフ・シティ(Cardiff City)に向かう際、飛行機の墜落によって事故死したのではないかと懸念されている。

 バルセロナは昨年の決勝でセビージャに5-0と大勝しており、この試合では同チームでのプレーがあと数試合に迫っていたアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)が最高に近いパフォーマンスをみせた。

 しかし、リーグ戦とカップ戦の二冠を達成しても、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)の敗退で味わった失望を和らげることはほとんどできず、バルセロナのエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督は今季の国王杯でよりはっきりとローテーションを採用している。

 メッシに加えセルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)も招集メンバーから外したバルセロナは、スアレスとフィリペ・コウチーニョ・コレイア(Philippe Coutinho Correia)、ジョルディ・アルバ(Jordi Alba)をベンチに置き試合に臨んだものの、結局後半からこの3人を投入した。

 バルベルデ監督は「一番良い先発メンバーだと思った」「しかし、先発メンバーを変えるのにはリスクが伴う」と話した。

 バルセロナがイタリア・セリエAのサッスオーロ(US Sassuolo)から6か月間のローン契約でボアテングを獲得したのは、この日のような試合でスアレスの代わりとして起用するためだった。しかし、ボアテングは特に問題になるようなプレーも華々しいプレーもみせることなく、63分に途中交代となった。

 バルセロナはこの日、アヤックス(Ajax)のフレンキー・デ・ヨング(Frenkie de Jong)が7500万ユーロ(約93億円)という移籍金で今夏からチームに加わることを発表しており、この移籍は今冬の移籍市場では最も高額なものとなった。(c)AFP