【1月24日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)は23日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第8シードの錦織圭(Kei Nishikori)は、第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に1-6、1-4とされたところで途中棄権した。

 錦織は3試合のフルセットマッチを戦うなど、準々決勝を前に13時間47分もコートに立っており、長時間の試合が負担となり第1セットの途中に大腿(だいたい)部を負傷した。

 錦織は試合の序盤に痛みを感じ始めると、闘志あふれるいつもの姿は影を潜めわずか31分で第1セットを落とした。

 メディカルタイムアウトを取った錦織は理学療法士による治療を3分間受け、第2セットには右大腿部にテーピングを巻いて、勇敢にも戦いを続けようとした。

 錦織はその後やや自由に動けるようになったと思われたが、立ち直りもつかの間、四大大会(グランドスラム)を14度制しているジョコビッチにブレークされゲームカウントが1-2になるとほとんど動けなくなった。

 そしてジョコビッチに再びブレークを許し1-4になると、錦織は限界を迎えてその勇気ある挑戦を終わらせた。

 勝ち上がりの可能性はついえ、錦織は長期的なけがになるリスクをこれ以上負わないことが最善だと決め、両選手はネット際で握手をかわした。

 18度目の対戦で16勝目を収めたジョコビッチは、試合後すぐに錦織の早期回復を願った。

 大会最多記録となる7度目の優勝を目指すジョコビッチは「私は試合をするのが好きだ。特にケイとの一戦はね。僕らはキャリアを通して何度も対戦している」とコメントした。

「復帰できるのを願っている。深刻で、復帰に時間がかかるようなものでないことを祈っている。彼がすぐに回復できることを願っている」

 ジョコビッチは25日、第16シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)を4セットの末下し、四大大会(グランドスラム)で初の4強入りを果たした第28シードのリュカ・プイユ(Lucas Pouille、フランス)と準決勝で対戦する。(c)AFP