【1月23日 AFP】フランスプロサッカーリーグ連盟(LFP)は22日、同国リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)の組織的な怠慢がユースレベルにおける人種プロファイリングにつながったとして、同チームに10万ユーロ(約1200万円)の罰金を科すと発表した。

 この問題は、同国のニュースサイト「メディアパルト(Mediapart)」の報道で初めて明らかになった。PSGのスカウトは獲得する可能性がある若手選手を民族性によって識別する人種プロファイリングを2013年から行っていたという。そこでは、若手選手たちがフランス人、北米人、中米人、アフリカ人などと分類されたが、同国ではこうした選別は違法となっている。

 LFPで規律部門の責任者を務めるセバスティアン・デヌー(Sebastien Deneux)氏は記者会見で「われわれに確認できる範囲で、PSGは民族性に関する情報を差別的な目的では使用しなかった。証明できる差別の事例はない」と発表し、このようなシステムができたのには「個人の不手際や組織的な怠慢に問題がある」と付け加えた。

 また、2013年から2015年までPSGのユースチームでディレクターを務めていたベルトラン・ルゾー(Bertrand Reuzeau)氏も、この件に関与したとして1万ユーロ(約125万円)の罰金が科されている。

 PSGは昨年10月に内部調査を開始したが、調査終了後には民族的な識別を行う際に差別はなかったと主張していた。同クラブは今後、この件に関して検察から事情を聴かれることになっている。(c)AFP