【1月23日 AFP】米人気歌手クリス・ブラウン(Chris Brown)容疑者(29)が21日、フランスの首都パリで女性に性的暴行を加えた容疑で警察に拘束され、取り調べを受けた後、翌22日に釈放された。パリ検察が発表した。

 パリ検察は捜査は継続しているとも述べた。ブラウン容疑者の弁護士は本人が無罪を「強く」主張し、名誉毀損(きそん)で訴えることを望んでいると明らかにした。

 捜査筋が22日、匿名を条件に明らかにしたところによると、25歳の女性が15日夜、パリにある高級ホテル「マンダリン・オリエンタル(Mandarin Oriental)」のスイートルームで暴行を受けたとしてブラウン容疑者とその護衛および友人の計3人を訴えていた。

 この女性は警察に対し、シャンゼリゼ(Champs-Elysees)通り近くのナイトクラブで他の複数の女性らと一緒にいたところでブラウン容疑者と出会ったと説明。その後、高級ブティックが立ち並ぶフォーブール・サントノレ通り(Rue du Faubourg Saint-Honore)のホテルに同行することに合意したという。

 ブラウン容疑者は21日、加重の性的暴行と麻薬取締法違反の容疑で身柄を拘束された。最大48時間にわたり留置される可能性があった。

 米音楽誌ビルボード(Billboard)によればブラウン容疑者はグラミー賞(Grammy Awards)を授賞し、売り上げ1億枚以上を記録。だが近年はヒット曲よりも法的トラブルでニュースになることが多くなっている。

 2009年には当時の交際相手で歌手のリアーナ(Rihanna)さんを殴打し有罪判決を受けた。リアーナさんはこれで事件直後のグラミー賞(Grammy Awards)授賞式への出演中止を余儀なくされていた。(c)AFP/Mehdi CHERIFIA, Nicolas PRATVIEL