【1月22日 AFP】アフガニスタン中部ワルダク(Wardak)州にある情報機関の訓練施設で21日、旧支配勢力タリバン(Taliban)が犯行を主張する攻撃が発生し、複数の関係筋が翌22日、少なくとも65人が死亡したと明かした。ただこの死者数は、公式発表とは矛盾している。

 現場は国家保安局(NDS)の訓練施設。武装集団がまず爆発物を積んだ車両を起爆し、その後車で乗り込んだ男らが発砲した。

 当初州職員はAFPに対し、攻撃による死者数は12人のみと伝えていたが、他メディアは100人超と報道。22日になってNDSは、36人死亡、58人負傷と発表した。アフガン当局は、死傷者数を実際よりも少なく伝えることが多いとみられている。

 アフガニスタンの冬は厳しい冷え込みで、戦闘行為は減るのが常だが、この冬は各地で治安部隊とタリバン戦闘員らによる衝突が激化の一途をたどっている。

 タリバンの次期政権参加への道を開く和平協議の可能性を議論するため、米国とタリバンはカタールで会談。タリバン側によるこの協議再開の発表と時を同じくして、攻撃が相次いでいる。

 米国のザルメイ・ハリルザド(Zalmay Khalilzad)アフガン和平担当特別代表はここ数か月、タリバンを交渉に招き入れるため外交活動を続けていたが、タリバンは先週になって、和平プロセスを中断すると揺さぶりをかけていた。(c)AFP/Zakeria HASHIMI