【1月23日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)は22日、女子シングルス準々決勝が行われ、大会第8シードのペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)は6-1、6-4で第15シードのアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)に快勝し、大会ベスト4入りを決めた。

 地元期待のバーティを退けたクビトバは、これで今季10連勝とここまでの女子ツアーでは最も勢いに乗っている。2016年末にはナイフを持った男に襲われて利き手を負傷し、大手術を受けた今も神経の傷は残っているというが、恐ろしい体験を完全に振り払う4強入りとなった。

 クビトバは「ありがとうみなさん。この素晴らしいスタジアムへ戻って来て、最高の選手とプレーできる日がまた来るとは思っていなかった。最高の気分」とコメントした。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を2回制しているクビトバだが、事件後は四大大会(グランドスラム)であまり目立った成績を残せていなかった。それでもクビトバは、今回ベスト4に入ったことで、負傷後の「第二のキャリア」が軌道に乗ったと話している。

「自分では第二のキャリアと呼んでいる。だから第二のキャリアで初めての準決勝。確かに時間はかかったし、グランドスラムではあまりいいプレーができていなかった」「だから今回のことはとてもうれしいし、格別。本当に楽しんでいる」

 事件の後はテニスを客観的にとらえ、以前よりもプレーを楽しめるようになっているというクビトバは「以前とは人生観が変わった。たかがスポーツ、たかがテニスと思うようになっている」「もちろん、ベストを尽くす姿勢は変わらない」と話している。

 クビトバは準決勝で、ノーシードのダニエル・コリンズ(Danielle Collins、米国)と対戦する。(c)AFP/Neil SANDS