【1月22日 AFP】2018年に世界規模での海外旅行客数が前年比で6%増加した14億人に達したと、国連世界観光機関(UNWTO)が21日に発表した報告書で明らかにした。報告書は、経済成長と航空運賃の低価格化を主な要因に挙げている。

 スペインの首都マドリードを拠点とするUNWTOによると、海外からの観光客増加が顕著なのは南欧、中東、アフリカ。北米および南米への観光客数が3%増だったのに対し(北米のみでは4%増)、欧州への観光客数は6%増、アフリカは7%増、アジア太平洋地域は6%増と、いずれも北米および南米を上回った。

 UNWTOは2010年の予測で、海外旅行客が14億人に達するのは2020年としていたが、最新の報告書は、著しい経済の発展や飛行機を利用した旅行の低価格化、ビザ制度を緩和する国の増加などが、海外旅行市場の拡大に貢献したと指摘している。

 昨年、計6700万人の観光客が訪れたアフリカをみると、アフリカ北部に1泊以上滞在した観光客は10%増、サハラ以南では6%増だった。中東への観光客数も10%増加した6400万人だった。

 またUNWTOは、インドとロシアを筆頭に、アジアや中東の小規模な新興国からの海外旅行者数は、引き続き力強く増加すると予測している。(c)AFP