【1月22日 AFP】メキシコ中部イダルゴ(Hidalgo)州で起きたパイプライン爆発で、アレハンドロ・ヘルツ(Alejandro Gertz)連邦検察庁長官は21日、当局の過失があった可能性も視野に原因究明に向けた捜査を開始したと発表した。同州のオマール・ファヤー(Omar Fayad)知事によると、爆発と火災による死者は91人に増えた。

 爆発は18日、同州の町トラウエリルパン(Tlahuelilpan)近郊で発生。現場はパイプラインから違法にガソリンが抜き取られていた場所で、事故当時、噴出したガソリンを集めようと数百人がバケツや缶を手に殺到していた。

 ヘルツ長官は記者会見で、ガソリンを抜き取っていたのは地元住民だけだったのか、それとも犯罪組織が関わっていたのかも含め、抜き取り犯の特定を進めていると説明した。メキシコでは犯罪組織によって燃料の窃盗・取引がビジネス化している。

 ヘルツ長官は捜査に関して、当局がパイプラインに十分な注意を向けていなかった可能性も「根本的な問題の一つ」になっていると述べた。(c)AFP