【1月21日 時事通信社】フィリピン南部ミンダナオ島などでのイスラム教徒による自治政府樹立を容認した「バンサモロ基本法(BOL)」が成立したことを受け、対象地域で21日、賛否を問う住民投票が行われた。自治をめぐって半世紀近く続いたミンダナオ紛争の終結に向けた最初のプロセスで、投票結果は和平の進展にも影響する。

 BOLは昨年7月に成立し、独自の議会と首相、予算の立案・執行権を持つ自治政府の2022年発足が決まった。今回の住民投票はその領域を決めるため、21日と来月6日の2回に分けて実施。対象地域の有権者約284万人が、BOLの是非や「新政府」に加入するか否かを判断する。

 市長が反対を表明し、住民の判断が注目されるコタバト市では20日夜、BOLに批判的な裁判官の自宅で手りゅう弾が爆発。21日朝も開場直後の投票所に手りゅう弾が投げ込まれる事件があった。けが人は出なかったが、緊迫した雰囲気の中で投票が行われた。

 イスラム教徒のシティ・ヌシャナ・ブラさん(21)は賛成票を投じた。2人の兄を軍に殺され、もう1人の兄も勘違いで投獄されたといい、「これで戦いを終わりにしてほしい。もう疲れてしまった」と話した。(c)時事通信社