【1月21日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)は20日、男子シングルス4回戦が行われ、大会第14シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)が6-7(11-13)、7-6(7-3)、7-5、7-6(7-5)で第3シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を破り、ベスト8入りを果たした。

 17歳年上の前回王者を倒したネクストジェネレーション・ATPファイナルズ(2018 Next Gen ATP Finals)覇者のチチパスは「夢がかなった」と話した。

「間違いなく、決して忘れられない瞬間になる」「このマッチポイントは、生涯心に残り続けるはずだ」「ロジャーは僕らのスポーツのレジェンド。とても尊敬している。夢がかなった。自分のアイドルが、きょうライバルになった」

 ギリシャの選手が四大大会(グランドスラム)の準々決勝に進出するのはこれが初めて。20歳のチチパスはあふれる感情を抑えきれない様子で「今の気持ちをうまく表現する言葉が見つからない。今この瞬間、僕は世界一幸せな人間だ」と話した。

 二人の直接対決は、今月初旬に行われた男女混合国別対抗戦のホップマンカップ(Hopman Cup XXXI)の1回のみで、そのときはフェデラーがストレートで勝利したものの、やはり2セットともタイブレークに持ち込まれる接戦だった。そしてこの日のフェデラーは、パワフルなサーブを武器とするチチパス相手に12回ブレークのチャンスを握ったが、どういうわけか一つもブレークに結びつけることができなかった。

 最多7回目の全豪制覇の希望が打ち砕かれたフェデラーは、ショックを受けた様子で「ブレークポイントではまったく思ったようにいかなかった」「ホップマンカップでもブレークできなかった。明らかにこちらのリターン、私がやろうとしているプレーに問題があるということだ」「彼の凌ぎ方も良かった」とコメントした。

 チチパスは、とにかく自信を失わず、フェデラーが圧力を強めてくる中でもゲームプランを遂行することに集中していたという。チチパスは「最初から、彼のリターンに対してすごく積極的にやれていたと思う。何とかこちらからミスをせず、1本1本に集中できた」と話した。

 準々決勝では第22シードのロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut、スペイン)と対戦する。チチパスは「この勝利は良い節目になる。もっと大きな目標への順調な一歩目だ」とコメントした。(c)AFP