【1月20日 AFP】米アフリカ軍(AFRICOM)の発表によると、米軍は19日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のイスラム過激派武装勢力「アルシャバーブ(Al-Shabaab)」によるソマリアの陸軍基地襲撃を受けて、同勢力を標的とした空爆を行い、戦闘員52人を殺害した。

 発表によれば「米アフリカ軍は、大規模なアルシャバーブ戦闘員集団によるソマリア陸軍基地襲撃への報復として(アルシャバーブに対する)空爆を行った。現在のところ、戦闘員52人が死亡したと判断している」という。

 ソマリアの軍当局と地元の長老らによると、重武装したアルシャバーブ戦闘員が明け方に陸軍基地を襲撃、その後数時間銃撃戦が続いた。同軍当局によれば、襲撃で同軍の兵士6人が死亡、その後同軍が基地を再び掌握した際に起きた、爆弾の仕掛けられた車の爆発でさらに2人が死亡した。

 米国防総省は近年、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がテロ容疑者に対する米軍の行動の制限を緩和させたことなどから、ソマリアでの空爆の割合を拡大している。

 アルシャバーブは、国際社会が支援するソマリア政府の打倒を目指し戦闘を続け、隣国ケニアがソマリアに軍を派遣して以降、ケニアも攻撃の標的にしている。今月15日にはケニアの首都ナイロビにある高級ホテルやオフィスが入る複合施設を襲撃し、この事件で21人が死亡した。(c)AFP