【1月19日 AFP】2018-19アルペンスキーW杯は18日、イタリア・コルティナダンペッツォ(Cortina d'Ampezzo)で女子滑降第4戦が行われ、負傷して戦列を離れていたベテラン選手のリンゼイ・ボン(Lindsey Vonn、米国)は復帰初戦で15位に終わったが、アルペンスキーのW杯最多勝利数を目指す中で、アンダーウエアの変更がスピードの加速に役立つと期待している。

 オリンピア・デッレ・トファーネ(Olympia delle Tofane)のコースで歴代最多の12勝を挙げているボンは、両脚を膝ブレースで保護しながら競技に臨み、「アンダーウエアとレーススーツを変えていて、それが改善につながっていくと思う」という認識を示した。

 2005年から参戦しているW杯で通算82勝を記録している34歳のボンは、膝を負傷して昨年11月から戦列を離れていたが、W杯史上最多記録となるインゲマル・ステンマルク(Ingemar Stenmark)氏の通算86勝に向けた再出発の舞台に、これまで何度も優勝している場所を選んだ。

 しかし、前日からの降雪で短縮された同日のレースで、ボンは切り立った急こう配では上々の滑りを見せていたものの、テクニックが要求される後半に手こずり、キャリア初勝利を飾ったオーストリアのラモナ・ジーベンホーファー(Ramona Siebenhofer)に1秒19差をつけられた。

 ボンは「これまで、ブレースを着けて滑ったのは2回だけ。エアクッションはないけれど、何もつけないよりはまし。そうする必要がある」と話し、スーツの下にエアバッグも着用していたことを明かした。

「体を保護するために最大限のことをしている。マウスガード、ヘルメット、エアバッグ、バックプロテクター、膝ブレース。アームブレースを除いて、ほとんど全部つけていると思う」

 ボンは19日の滑降と20日の大回転では成績が上がることを期待しており、「今夜は良い予行練習になって、あすに備えられているのは自分にとってプラスになると思う」「良い感触でとてもうれしい。だけど、大きなミスがあって、雪面のグリップも失ってしまった。それ以外は手応えがあったし、滑りも攻撃的で突っ込むことができた」とコメント。

 また、ステンマルク氏が1975年から89年までに樹立した大記録を塗り替えるのに、あと5勝しなければならないことについては、「達成できればうれしい。約2か月間滑っていないから、現実的になってそのことを自覚する必要があった。ここはスタートするのに最適の場所」と語った。(c)AFP/Emmeline MOORE