【1月20日 AFP】(更新、写真追加)メキシコ中部イダルゴ(Hidalgo)州で、石油パイプラインの燃料の違法な抜き取りが行われていた場所で起きた大規模な火災で、同州のオマール・ファヤー(Omar Fayad)知事は19日、死者が66人、負傷者が76人に増えたと述べた。

 首都メキシコ市の北方およそ105キロに位置するトラウエリルパン(Tlahuelilpan)で発生した爆発の目撃者によると、多数の地元の人々が当時、パイプラインから噴出する燃料をバケツや缶に集めていたという。

 オマール・ファヤー(Omar Fayad)知事は、「われわれが現在承知していることは、(火災が発生した場所が)違法な燃料の窃盗が行われていた現場であり、当局は火災の際にそのことを認識していたということだ」と説明した。

 また、事故後の様子を捉えた映像では、現場から必死に逃げ、助けを求めて叫ぶ人々や、夜空を背に燃え上がる巨大な炎が捉えられていた。

 現場には、消防隊や国営メキシコ石油公社(ぺメックス、Pemex)の救急車両が、やけどなどを負ったけが人を救助するために急行。地元の診療所や病院には受け入れ能力を超える数の患者が押し寄せた。

 治安担当の閣僚によると、真夜中頃に火の勢いが止まったという。(c)AFP