【1月19日 AFP】大手音楽レーベルのソニー・ミュージックエンタテインメント(Sony Music Entertainment)は、性的暴行疑惑をテレビ番組で告発された米歌手・音楽プロデューサー、R.ケリー(R. Kelly)氏(52)と子会社RCAレコード(RCA)の契約を解除した。複数の米メディアが18日報じた。

 契約解除は米娯楽誌バラエティ(Variety)と米音楽誌ビルボード(Billboard)が報じたもの。AFPはソニー・ミュージックに問い合わせたが、同社からの確認は取れていない。

 R.ケリー氏を訴えた女性は、故意に性感染症をうつされたとして性的暴行を主張。また、R.ケリー氏に監禁されたとも述べている。

「アイ・ビリーブ・アイ・キャン・フライ(I Believe I Can Fly)」などのヒット曲で知られ、最近も新アルバムの発売を発表したR.ケリー氏だが、世間の評判は下がり続けている。

 R.ケリー氏に対する不買運動は、セクハラ告発運動「#MeToo(私も)」、ジェンダー格差の解消などを訴える運動「タイムズ・アップ(Time's Up、もうおしまい)」、ツイッター(Twitter)のハッシュタグ「#MuteRKelly(R.ケリーをミュートしろ)」の影響もあって加速した。

 昨年5月には、音楽サービスの「Spotify(スポティファイ)」が自社で編さんする「プレイリスト」からR.ケリー氏を削除すると発表している。

 最近では、今月上旬に放送されたドキュメンタリー番組「Surviving R. Kelly(R.ケリーからの生還)」で、前出の女性らがR.ケリー氏を告発。

 女性らは、R.ケリー氏が16歳未満の少女らと性的関係を持ったとしたほか、自分たちの周囲に性奴隷にされた別の女性たちがいたと証言した。(c)AFP